中島健人主演『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』、前向きな展開と入浴シーンで大反響を呼ぶ

中島健人

 8月25~26日に放送された『24時間テレビ』(日本テレビ系)。番組恒例となっているドラマスペシャルでは、Sexy Zone中島健人主演の『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』が25日に放送された。

 本作は、『サイボーグ009』などの代表作を持ち、特撮ヒーロー『仮面ライダー』の原作者であるマンガ家・石ノ森章太郎とその姉の絆を描いた物語。マンガ家を夢見る18歳の章太郎(中島)は、家族の猛反対の中、故郷・宮城県の石森(いしのもり)から上京し、同じくマンガ家を志す赤塚不二夫(林遣都)らと一緒に東京の“トキワ荘”で暮らし始める。章太郎には、家族内の唯一の味方にして最愛の姉・由恵(木村文乃)がいるが、彼女は重い喘息の持病を持っていた。由恵は弟を支えるためにトキワ荘に引っ越し、献身的に弟を応援する。姉や仲間に囲まれて充実した日々を過ごす章太郎だったが、ある日、由恵は発作で倒れてしまう……。

 純朴な高校生時代から、スター作家となる壮年期までの章太郎を巧みに演じ分け、中島の演技力が光った本作。特に目を見張ったのは、急死した姉の亡骸を目の前に混乱・号泣して、病院をふらつきだす痛ましい場面。涙をボロボロと流しながら姉の名を呼び続ける姿は視聴者の涙を誘った。また、姉を失った喪失感に耐えられずマンガ家を辞めると宣言し、海外放浪の後に地元に帰ろうとする章太郎と、必死で漫画を続けるよう説得する赤塚との橋の上での掛け合いも、見る者の胸を熱くした名場面といえるだろう。

 シリアスなシーンだけでなく、トキワ壮で仲間たちとはしゃぐコミカルなシーンも今作の魅力。視聴者が沸いたのは、放送前から“Wケントの入浴シーン”として話題になっていた中島と林の流し台での入浴シーンだ。2人とも水を弾くようなすべすべの美しい肌を披露しており、中島は放送前の公式コメントでこのシーンについて言及している。「林遣都さん演じる赤塚(不二夫)氏とのシーンは本当に楽しかったです。2人で演じたあるシーンでは、何というか、身も心も裸になった場面」といい、中島にとっても思い出深い場面となっているようだ。

 歴代の『24時間テレビドラマ』は、『母さん、俺は大丈夫』(Hey!Say!JUMP山田涼介主演)、『はなちゃんのみそ汁』(関ジャニ∞大倉忠義主演)など、難病と闘う姿や家族の闘病を支える内容が多かった。しかし、今作のような「大事な存在の死を乗り越えて懸命に生きる」といった内容のほうが多くの人に受け入れられやすいのか、ネット上には「脚本も配役も演出も、毎年のこの枠の『うん…まぁ、こんな感じですよね…』をはるかに超えてました」「いいドラマだったし、中島健人がこういう丁寧な演技ができるとは知らなかった」といった賞賛の声が上がっていた。それを証明するかのように、放送直後の数時間に渡って、「♯石ノ森章太郎物語」「ケンティー」などの関連ワードがTwitterのトレンド上位をキープするという快挙も。

 中島も『24時間テレビ』の最後のあいさつでは、「僕はこれまでアイドルとして完璧を目指しすぎて、弱い部分をなかなか周りに見せることができませんでした。でも章太郎先生は、つらい時にトキワ荘の仲間に素直になって気持ちをぶつけて大きな壁を乗り越えてきました。僕はこの仲間と24時間テレビを過ごして素直になれた気がします」と今回の役に出合えたことに感謝していた。Sexy Zoneが担当しているラジオ番組では「人生がこの役に出合って変わった!」とまで語っていただけに、今後の中島がどのように変わっていくか、非常に楽しみだ。

■小沢由衣子

ギャル系雑誌出身の編集兼ライター。カルチャー・芸能などが守備範囲。ジャニーズではKinKi Kids堂本光一、Sexy Zone中島健人など、“王子様系”に惹かれる傾向アリ。